久しぶりに海外に出ていました。 そこで改めて感じたことは、
日本という国へのリスペクト。 海外に出て、日本人だと分かると、比較的丁寧な対応をされることがあります。
勘違いかもしれませんが、こちらをGentlemanとして扱ってくれるのです。つまり、日本人は文化人だ、という認識をされているということです。
日本人に会えた、ということに対して”今日はファンタスティックな日だ”という反応を示す人さえいます。
これまであまり意識しませんでしたが、今回は一人出張だったこともあり、頼りになるものも友人もいない中、日本へのリスペクトを背景に話しかけてくれる人が何人も現れたことは驚きでもあり、救いでもありました。
その中には勿論、勘違いもあるし、日本を必要以上に美化している人たちもいます。
が、そういう日本という国の印象を形作ってきた先人、現代においてはアニメや映画のクリエイターにも、本当に自分たちは感謝しなければいけない。
そう思いました。
同じアジアの国、アジアに限らず世界中の国で、その国の文化や習慣に対して幅広くリスペクトを示される国というのがどれだけあるのかと考えて見ると、それほど無いのではないかと思います。
基本的に日本人は真面目で、よく働くし、奥ゆかしく、礼儀正しい、という印象をもたれています。そして、そのことは非常にセクシーだと感じる外国人がそれなりにいます。
それは部分的には事実ではないかもしれないけど、そういう印象をもたれていることは、海外で何かをする際には何かとアドバンテージに働くことが多いのは間違いないと思います。
江戸時代、日本は鎖国を続け、それによって国が弱体化する可能性があったにも関わらず、規律と責任感を重視する武士によるある種の共和制的な統治体制が、精神的な部分での弱体化を防ぎ、寧ろ世界に通用する独自の道徳観と正義感を生み出したことは本当に素晴らしい。
今やサムライなどと言われてもこちらは時代錯誤を感じることもあるし、寧ろ、世界の中には日本人よりもサムライと呼ぶのにふさわしい人たちも沢山いるわけですが、世界の人は日本人というよりも、サムライの哲学とその生き方に憧れている。そのことは心のどこかにとどめておき、日本人としてはサムライの生き方に恥じないように背筋を正して世界で行動すれば、必ず世界で通用すると感じます。
よく、海外に出ると、Which country do you like?、などと聞かれます。
日本人は、自分たちの国のことは良く知っているので、憧れの国であるアメリカやイギリス、フランス、最近であればアジアの国を答える人も多いのではないかと思います。
が、僕は、日本も、世界のどこにも負けない、素晴らしい国だと思います。というよりも、はっきり言えばBest countryなんではないでしょうか。
だから最近では自分は素直に、Japanだと答えます。
日本には、世界にもっと理解され、採用されていい文化やモノの考え方が、沢山あります。その中には僕ら自身も理解していたり、過小評価していることがある。
日本のことを自分たち自身もよく理解し、世界のこともよく自分の肌で見聞きして、沢山の文化に触れる中で、これまで築いてきたreputationとrespectを、僕ら以降の世代にも絶やさないように、進化させながら受け継いでいかなければいけないと思います。
それは、大袈裟な話しというより、海外にでた日本人の1人1人が日々の行動の中で担っているもの。
出来ていないこと、未熟で至らないことは大量にあるわけで、独立してみたりすると、そういったことを尚更痛感することだらけですが、それでも日々、日本人としてはちょっとだけ背筋を張って、それでいて謙虚な心を忘れずに、行動したいと思います。
冒頭の写真は、ドイツが欧州を救っている、というFinancial Timeの特集です。
ドイツ人はヨーロッパ人の中でもっともよく働いているから、という選択肢が用意されています。
日本とドイツは捉えられ方としてはよく似た国ではないかと思ったので使ってみました。