月別アーカイブ: 2013年6月

尊敬される文化を持つということ

ドイツが欧州を救っている、というFTの広告。


ドイツが欧州を救っている、というFTの広告。

久しぶりに海外に出ていました。 そこで改めて感じたことは、
日本という国へのリスペクト。 海外に出て、日本人だと分かると、比較的丁寧な対応をされることがあります。
勘違いかもしれませんが、こちらをGentlemanとして扱ってくれるのです。つまり、日本人は文化人だ、という認識をされているということです。
日本人に会えた、ということに対して”今日はファンタスティックな日だ”という反応を示す人さえいます。

これまであまり意識しませんでしたが、今回は一人出張だったこともあり、頼りになるものも友人もいない中、日本へのリスペクトを背景に話しかけてくれる人が何人も現れたことは驚きでもあり、救いでもありました。

その中には勿論、勘違いもあるし、日本を必要以上に美化している人たちもいます。
が、そういう日本という国の印象を形作ってきた先人、現代においてはアニメや映画のクリエイターにも、本当に自分たちは感謝しなければいけない。
そう思いました。

同じアジアの国、アジアに限らず世界中の国で、その国の文化や習慣に対して幅広くリスペクトを示される国というのがどれだけあるのかと考えて見ると、それほど無いのではないかと思います。
基本的に日本人は真面目で、よく働くし、奥ゆかしく、礼儀正しい、という印象をもたれています。そして、そのことは非常にセクシーだと感じる外国人がそれなりにいます。

それは部分的には事実ではないかもしれないけど、そういう印象をもたれていることは、海外で何かをする際には何かとアドバンテージに働くことが多いのは間違いないと思います。
江戸時代、日本は鎖国を続け、それによって国が弱体化する可能性があったにも関わらず、規律と責任感を重視する武士によるある種の共和制的な統治体制が、精神的な部分での弱体化を防ぎ、寧ろ世界に通用する独自の道徳観と正義感を生み出したことは本当に素晴らしい。

今やサムライなどと言われてもこちらは時代錯誤を感じることもあるし、寧ろ、世界の中には日本人よりもサムライと呼ぶのにふさわしい人たちも沢山いるわけですが、世界の人は日本人というよりも、サムライの哲学とその生き方に憧れている。そのことは心のどこかにとどめておき、日本人としてはサムライの生き方に恥じないように背筋を正して世界で行動すれば、必ず世界で通用すると感じます。

よく、海外に出ると、Which country do you like?、などと聞かれます。

日本人は、自分たちの国のことは良く知っているので、憧れの国であるアメリカやイギリス、フランス、最近であればアジアの国を答える人も多いのではないかと思います。
が、僕は、日本も、世界のどこにも負けない、素晴らしい国だと思います。というよりも、はっきり言えばBest countryなんではないでしょうか。
だから最近では自分は素直に、Japanだと答えます。

日本には、世界にもっと理解され、採用されていい文化やモノの考え方が、沢山あります。その中には僕ら自身も理解していたり、過小評価していることがある。
日本のことを自分たち自身もよく理解し、世界のこともよく自分の肌で見聞きして、沢山の文化に触れる中で、これまで築いてきたreputationとrespectを、僕ら以降の世代にも絶やさないように、進化させながら受け継いでいかなければいけないと思います。
それは、大袈裟な話しというより、海外にでた日本人の1人1人が日々の行動の中で担っているもの。

出来ていないこと、未熟で至らないことは大量にあるわけで、独立してみたりすると、そういったことを尚更痛感することだらけですが、それでも日々、日本人としてはちょっとだけ背筋を張って、それでいて謙虚な心を忘れずに、行動したいと思います。

冒頭の写真は、ドイツが欧州を救っている、というFinancial Timeの特集です。

ドイツ人はヨーロッパ人の中でもっともよく働いているから、という選択肢が用意されています。
日本とドイツは捉えられ方としてはよく似た国ではないかと思ったので使ってみました。

広告

欧米勢に勝たずにアジアで勝てる勝機はあるのか?

Googleの新しいプロジェクト、Project Loon。

また、グーグルにガツン!とやられた感覚をもったIT業界の人は大勢いるんじゃないでしょうか?一体自分たちは何をやってるんだろう?自分がやっていることに一体どれだけの人生を賭ける意味があるんだろう?なんて。

グーグルは、世の中の大半を占める我々中途半端な人種に、どれだけ無力感を与えるつもりなんでしょうね?w 最早その辺で野菜の露地栽培でもやって細々と暮らしていいのではないか?という気になりますが、まあそんなことを言っていても仕方ないので、無力は無力なりに前に進んで、神が作ったインフラの上で、神の手には負いきれないエリアで遊ばせてもらうしかありませんね。

 

ところで、こうネットサービスのグローバル化が進んでくると、IT企業もやはり海外に出て行かなければ成長機会を失う、と感じるわけで、相変わらず多くの企業が海外進出を企画しています。

が、アジアに出て行く日本企業の多くが、どうも、「アジアなら何とかなるかも」という感覚で出て行くように思います。

それは、日本企業のほうがアジア企業よりは金もあるし、技術も、ノウハウもある、という無意識の前提がそこにあります。

もしかするとそれは一部正しいのかもしれませんが、「現地を知らない」「現地語が分からない」というハンデを考えれば、そんなアドバンテージは殆ど何の役にも立たないのが現実だと思います。

実際、資金があまりかからないという点についても、「当の日本人自身がめちゃめちゃ金食い虫である」という事実を都合良く棚上げしています。日本人の給与をかんがえると、アジアの平均的会社員の20人分は働く必要があります。いくら日本人が優秀でも結構大変なことです。

そして、もっと多くの日本企業が忘れがちだと感じるのが、「美味しそうなところには欧米勢も目をつけている」という事実です。今であれば、日本企業よりも資金力を持った中国企業や韓国企業が同列に参戦してきています。彼らの投資は日本企業よりも余程組織的であり、必要な準備を整えた上で、一気に攻めてきます。浪花節でなんとかなるものだと考えている会社は殆ど無いんではないでしょうか。

ところが、多くのIT系の日本人と海外市場について話していて、欧米の企業のことが話題になることは殆どありません。サービス提供側も、広告主も、全てにわたって欧米ブランドが大量の資金を動かしているのに、です。

 

例えば、海外調査をして、この国の◯◯の市場は100億円市場だとする。

ですが、そのうち90%は欧米企業の予算だったりする。

これを取りにいかなければ、のこり10億円市場を他の日本企業やローカル企業と三つどもえで争うことになる。厳しい戦いです。

 

日本人は、ローカル企業の手が届かない一部のエリアにおいては、アジアにおいて自分達がマスターになりえると思いがちですが、そういったインターナショナル系事業における真のマスターは欧米勢であり、欧米勢に勝たなければ真の成功は得られない市場が大半を占めると思います。特にソフトサービス、情報サービスの戦場は、欧米勢の独壇場です。

欧米勢は侮り難いです。彼らの侮り難さの背景には、巨大な資金力、超大型予算を持つグローバル企業とのネットワーク力、情報発信戦略への理解とそれによる強力なブランド力、そしてグローバル展開を現実のものにする人事組織力があります。特に後者2つは日本企業が極めて軽視する分野ですが、実際にはここで負けるとほぼ勝ち目がありません。

日本人がそこに勝つには、アジアにおいて同じ想いを持つアジアの人たちを味方につけ、運命共同体としてお互いに教えを請いながら、一緒になって戦うしかありません。

そして、単にアジアで勝つことではなく、強力な欧米勢を圧倒するつもりで事業展開するビジョンと、そこに対する確信が必要です。ここに賛同してくれる挑戦的なアジアの人はどの国にも少なからず確実にいるというのが自分の印象です。

 

自分自身、海外事業の立ち上げを行ったときには、実際に展開してみると、すぐにそれが「グローバルビジネス」であることが分かりました。つまり、グローバルプレイヤーとのガチンコの戦いだった、ということです。

僕らが追い求めていたのは、本格的なビジネスだったので、一貫して、自分たちが攻めているエリアにおける圧倒的No.1になり、グローバルプレイヤーを駆逐するつもりでやっていました。

注意しなければいけないのは、欧米系の企業を相手に戦っていると、あたかも、遠く欧米からやってきた白人を相手にしているのかと思いがちですが、実際に相手にしているのは、彼らに高給で採用された、各国の超優秀な幹部社員であることが多い、ということです。

つまりブランドこそグローバル企業ですが、中身は最優秀なローカル企業だったりします。実態がどうなのか、よく見極める必要があります。

よく、同じアジア人である日本人の我々にはカルチャー理解という点でアドバンテージがあると思いがちですが、そんなことを持ち出すと、失笑されるだけ、ということです。

自分達が置かれていたステージを考えれば、圧倒的No.1を目指すなんてことは滑稽なアイデアだったかもしれないですし、実際内外からそう言われることもよくありました。社内ですら無理だという悲観的な空気は頻繁に出ていました。が、こちらは大真面目で考えていたし、それが出来ることについての確信もありました。出来ない理由ではなく、それを可能にするための施策だけを考えて進めていたわけです。

 

海外畑から離れてもう1年以上経ちますが、あらためて、アジアに出て行くのであれば、欧米勢についてもよく調べて、彼らに本気で勝つための戦略を考え、アジア人同士で結束して、自分たちが定めたエリアで世界一になる、というビジョンを持って出て行ったほうがよい、と思います。

そういう意味では、よく外野の批判にさらされるサッカー日本代表と、海外に出て行く日本人ビジネスマンは共感できるポイント多いんじゃないかと。

頑張れ日本代表!

最近自分がヒットした動画です。川崎選手ホントにかっこいいですね!

 

まあビジネスなので、上手にできることにこしたことはないわけで、こんな正面衝突戦略には異論もあると思いますが、どうでしょうか。