月別アーカイブ: 2022年1月

日本のコロナ専門病床の病床利用率を劇的に低下させるには?簡易予算シミュレーションと考察

日本のまんぼうなどのコロナ関連政策の発動基準はコロナ対応可能な病床の利用率が基準になっていて、大阪などは50%に迫る状況、東京も21%となっています(1/22段階 NHKまとめ)。

https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/hospital/

これはあくまでも%の話。

実数はどうかというと大阪は1084床/3734床、東京は1793床/6919床です。なので、社会的なロックダウンを避けるには、病床使用率を下げればよいので、東京や大阪に3000床規模の専門病床を増設すれば感染者数が今の5倍ぐらいになってもほぼ問題ないという極めて簡単な構図が浮かび上がります。

さて、これにはどれぐらいの予算が必要なのでしょう?

サラッと調べたところ大体300床ぐらいの病院を設立すると建設費は70億円ぐらいのようです。

https://gemmed.ghc-j.com/?p=42150

なので単純計算だと郊外に3000床程度の超大型病院を作っても700億円程度で建設できる可能性が高い。でも、これは通常の多機能型の病院です。コロナ専門病棟ならもっと安くできますよね。

イギリスではナイチンゲール病院と呼ばれる専門病院を全国で複数建設していてその規模はロンドンに建設されたものだけで4000床というもの。東京もこれ1つで病床キャパがほぼ2倍になるということです。イギリス政府が組んだ仮設病院用の予算はたったの300億円(!)激安です。

https://diamond.jp/articles/-/278599?page=2

一方日本では政府の監督を効かせやすいであろう公立病院が不採算で減り続けており、ここ10年で病床数でいえば20000床減っている。つまり日本でも増やそうと思えば物理的には20000床程度は増やせる余地があるということになる。後は人の確保ができるかどうかですが。

https://www.soumu.go.jp/main_content/000742388.pdf

こう考えると、主要都市や地方の中心となる東京都、埼玉県、神奈川県、大阪府、福岡県、宮城県、北海道など10都道府県に3000床クラスのコロナ専門病棟を作れば、イギリスの事例を考えればおそらく2000-3000億円もあれば30000床増やして簡単に病床利用率を減らすことができそうですね。民間病院の一般患者受入キャパも大幅に上がりそうですし。

そんな中、厚生労働省が組んだ令和3年度補正予算はコロナ関連で約8.5兆円!!

散々予算使いまくってきたあげくの補正予算だけでこの金額です。日本の国家予算は100兆円だから10%近い金額を注ごうとしている。大変なことです。でも、その内訳を見ると、病床確保などの施策は一切無いんですよねー

https://hojyokin-portal.jp/columns/korosho_hosei_r3

(以下上記リンク先記事より引用)

新型コロナウイルス感染症の拡大防止【8兆1,832億円】

1. 医療提供体制の確保等
・新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金等による支援:2兆1,033億円
・医療用物資等の確保等:467億円
・ワクチン接種体制の確保等:1兆3,879億円
・治療薬の実用化支援・供給確保等:6,075億円
・行政検査の実施等の感染拡大防止対策:1,972億円
・児童福祉施設等における感染症対策への支援:181億円

2. 感染症の影響により厳しい状況にある方々の事業や生活・暮らしの支援
・雇用調整助成金等による雇用維持の取組への支援:1兆854億円
・雇用保険財政の安定等:2兆1,611億円
・小学校等臨時休業等に伴う保護者の休暇取得支援:55億円
・個人向け緊急小口資金の特例貸付等の各種支援の実施:5,621億円
・生活困窮者・ひきこもり支援体制、自殺防止対策、孤独・孤立対策の強化等:66億円
・通いの場をはじめとする介護予防や施設での面会等の再開・推進の支援:4.1億円
・生産活動が停滞している就労系障害福祉サービス事業所への支援:6.5億円
・生活衛生関係営業者への経営に関する相談等支援:2.0億円
・国民健康保険・介護保険等への財政支援:273億円

「ウィズコロナ」下での社会経済活動の再開と次なる危機への備え【3,803億円】

1.安全・安心を確保した社会経済活動の再開
・検疫におけるワクチン接種証明書の電子化への対応:9,700万円
・障害福祉サービス事業所等に対するサービス継続支援:36億円
・イベントの実施等による生活衛生関係営業の消費喚起:4.2億円
・新型コロナウイルス感染症に対応した心のケア支援:5,100万円

2.感染症有事対応の抜本的強化
・新興感染症の治療薬等に関する研究開発等の推進:145億円
・新型コロナウイルスワクチン開発支援等:2,562億円
・プレパンデミックワクチンの備蓄等様々な感染症対策の充実・強化:48億円
・国立感染症研究所等の体制強化:14億円
・機動的な水際対策の推進、入国者の健康確認の体制確保:788億円
・国際機関と連携した国際的な研究開発等の推進:5.0億円

水道の水を止めておいて、一方で税金を使って政府が直接水を配る施策って、それはなんら抜本的な政策じゃないですね!水道の水を止めた原因のほうを解消させるのが普通だと思いますが。。

効果のないワクチンや心のケアとか休業支援とか、そんなことより病床増やせばいいと思うんですけど、日本の政治はコスパよりもコロナを機に大量の予算を使うことを重視しているんでしょうか?

無駄な公共工事はつまらないネタでも徹底的に叩くけど国家予算の10%にも相当する大規模な医療予算の無駄使いを叩かない野党は一体何をしてるんでしょうか??

日本の政策決定プロセスは一体どうなってるんでしょうね。本当に意味不明です。